企業が金融機関に対し、新規融資や借入条件の変更などを依頼する際、多くの場合
「〇〇計画書」という名のつく書類が必要になります。
例えば、経営計画書、経営改善計画書、事業計画書、設備計画書などが該当します。
これらの「計画書」に共通しているのは、次の大きな項目に要約されます。
- 「現状把握」 現在はどうなのか、過去はどうだったのか
- 「目標設定」 今後どうしたいのか
- 「施 策」 現状と目標のギャップを埋めるためにどうするのか
例えば、大阪から東京に行く飛行機のパイロットのことを想像してみてください。
「目標設定」は羽田空港に定刻どおりに無事到着することになります。
一方、「現状把握」は現在の針路や速度、気流の状況などを確認することになります。
仮に目標針路から外れているようでしたら修正していくという「施策」が必要になります。
このように、「まずは現状把握が大切」ということがわかります。
一方、経営者の方の相談を受けていますと、どうも「現状把握」が弱いように感じます。
肌感覚では会社の現状を把握しているものの、文書化していないので、第三者にはうまく
伝えられていないようです。
このため、金融機関に融資を依頼するような場合、うまく現状を伝えられないまま時間
ばかりが経って、最後は追い込まれてしまうことが多いように感じます。
金融機関で行う現状把握は、定量的な財務分析はコンピューターがやってくれます。その他の定性的な
事業分析や業界分析などは担当者のレベルに大きく左右されます。
担当者のレベルに左右されず、新規融資や返済条件の変更などを受けるためには、まずは会社側で
現状把握をして事前に文書化しておくことをお勧めします。
今後「まずは現状把握が大切」と題して、お役に立てる情報を適宜提供していきます。
次の順番で解説をしていきますので、乞うご期待ください。
1.まずは現状把握が大切(概要編)
2.まずは現状把握が大切(財務分析編)
(1)まずは現状把握が大切(貸借対照表)
(2)まずは現状把握が大切(損益計算書)
(3)まずは現状把握が大切(財務指標分析)
(4)まずは現状把握が大切(損益分岐点分析)
(5)まずは現状把握が大切(キャッシュフロー計算書)
(6)まずは現状把握が大切(資金繰り表)
(7)まずは現状把握が大切(銀行取引状況)
3.まずは現状把握が大切(事業分析編)
(1)まずは現状把握が大切(業界分析)
(2)まずは現状把握が大切(ビジネスモデル)
(3)まずは現状把握が大切(業務フロー)
(4)まずは現状把握が大切(販売先)
(5)まずは現状把握が大切(仕入・外注先)
(6)まずは現状把握が大切(経営者・管理体制)
(7)まずは現状把握が大切(株主・グループ企業)
(8)まずは現状把握が大切(担保・保証関係)
(9)まずは現状把握が大切(3C分析)
(10)まずは現状把握が大切(SWOT分析)